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・保針応答
 図6はそれぞれPID制御(上)、アダプティブ制御(中央)と新制御方式(下)による往路の保針応答である。
 船首方位では新制御方式は他に比べて振幅が少なく安定陸が良好であり、舵角ではPID制御は他に比べて頻繁に操舵しており無駄舵が多いことが確認できた。
(2)同定系の評価試験
 新制御方式の同定系評価は、変針量を10度、15度と20度とし、往路条件(船体状態はバラストである)でそれぞれ二回の自動変針を実施した。第一回目では、制御系のパラメータ初期値を想定したフルロード状態に設定して実施レ同定系でその変針応答から推定したパラメータ同定値をパラメータ設定値として更新する。第二回目で広更新されたパラメータにより制御系のゲインを再設定し実施する。
 図7、図8と図9はそれぞれ変針量10度、15度および20度の場合の結果で、(a)は一回目、(b)は二回目の変針を示衣旋回角速度設定値は20度/分(0.33度/秒)である。なお、同図で旋回角速度は10倍のスケールであり、静定時の舵角のオフセットは変針直前の積分値である。波浪などにより船体に一定のモーメントが作用しているために一定舵(積分舵)をもったことを示す。同図より、つぎのことが確認できた。
 ・第一回冒の変針:船体をフルロード状態と想定したので、制御系のゲインが最適値より大きく設定された結果、船首方位は参照針路に一致せず過度に減哀して静定した。
 ・第二回目の変針:同定されたパラメータを基に制御系のゲインを再設定した所船首

 

 

 

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